一人暮らしで必要な保険。健康保険・自転車保険・火災保険など

一人暮らしを始めるための手続きには、保険の加入がつきものです。

いったいどんな保険に入っておけばいいのか迷ってしまうあなたのために、今回は一人暮らしで起きるトラブルやリスクに合わせた保険サービスを紹介いたします。

保険に入るべきか、それとも貯金をした方が得なのかを考えながら読み進めていただければ幸いです。 

 

目次

「リスク」あるところに「保険あり」 

世の中には多種多様な保険や保険会社があり、今ではペットの保険まで売られているほどです。いったい何のために保険はあるのでしょうか? 

保険を簡単に説明すると「誰かの事故をカバーできるようにみんなでお金を出し合う」ものです。「事故」といっても交通事故だけでなく、一般的な病気や盗難、スポーツやボランティアでの怪我などその身に起こったアクシデントを広くさす概念です。

ちなみに、老齢年金は退職した後のお金を補償するものですが年を取ることが「事故」なのか、いまだ議論の中にあります。 

払う人よりもらえる人の方が少ないにもかかわらず保険が成り立つのは「誰にでも起こりうるリスク」だから。どんなに可能性が低くても、万が一の出費のために保険に入っておきたいのが人の心理。がん保険、火災保険、地震保険、高額医療保障など、想定できる「保険事故」に合わせて保険は存在しています。 

一人暮らしで考えられるリスク 

一人暮らしで入るべき保険も起こりうるリスクから考えてみます。 

賃貸で暮らすため部屋を壊してしまう・火事になってしまうといったリスクが考えられます。少額であればアパートが修理してくれますが、あまりに損傷が大きい時や過失が重い時には保証してくれません。逆に、簡単なトラブル位でしたらわざわざほかの業者を呼ばなくても管理会社に連絡することで修理費を浮かせることができます。 

つぎに、一人暮らしをしている時にけがや病気になってしまうことも考えられます。保険適用範囲であれば3割負担ですし、保険適用外であればもっと高額の費用が掛かります。 

他には、家財道具やクレジットカードの盗難。乗り物での事故など気を付けるべきことは意外に多くあります。毎年起こるほどの確率はありませんが、場合によっては数百万円~数千万円を支払うことになります。過剰に心配しなくても、保険がいらないとは言えませんね。 

ここからは、一人暮らしに関わる保険を紹介します。これらのもので、ほとんどのリスクをカバーできます。 

健康保険関連 

健康保険というのは、病院での料金が3割負担になるもので国民のすべてが加入しています。 

大前提として、一人暮らしになったからと言って保険が変わることはありません。あくまでも健康保険は本人の身分によって決まります。進学の場合は、今までと同じ被扶養者のままでOK。もし、健康保険の区分が変わるとしたら年間収入が130万円以上になった時です。アルバイトでも月10万円稼ぐ必要があるのであまり考えなくても大丈夫です。 

保険区分に変化があるのは新しく働く場合です。この時は社会保険の区分になりますが、会社に必要な書類を提出することで手続きをしてもらえます。詳しくは就職先と相談すれば十分です。

公務員になる場合は共済保険に加入します。ちなみに、個人事業主として働く場合は国民健康保険の手続きを自ら行います。 

火災保険(賃貸にまつわる保険) 

建造物に対する損害は大きく、木造であれば延焼の危険もあります。アパート・マンションの損害についてはあなたに重過失がない場合は「失火責任法」に基づき賠償の義務を免れます。(重過失はたばこの不始末や火元の放置など、誰がどう考えてもやってはいけないことがあたります) 

これは一見素晴らしい制度のように見えますが、あなたが隣のアパートからもらい火を受けた時には一転します。相手に失火責任法が適用されるため、火をつけた人に賠償してもらえなくなるのです。そうすると原状回復義務によってあなたが修理代を支払わなければいけなくなります。 

火災保険の他にもあなたがアパートの備品を壊した時のための保険が設定されています。こちらも原状回復義務に基づいて支払うお金を軽くすることができます。 

多くの場合は、賃貸の契約と一緒に保険を契約するため、火動産会社の説明をしっかり聞けば問題ありません。ただし、何が保険の対象外になっているか、どんな特約があるかはご自身の目で確認してください。 

費用は1年で4000円から7000円程度で、家財保障は300万円、賠償責任保証は1000~2000万円あたりが一般的です。 

自転車保険 

自転車を使う方には自転車保険は必須です。まずは、自転車が盗まれたときのための保険。そして、自転車で事故を起こしてしまった時のための保険です。もちろん、ご自身のけがを補償するうえでも大事ですが、それ以上に相手に対する賠償責任を果たすうえで欠かせないものになります。

自転車も立派な車両であり、歩行者とぶつかることで相手に思わぬ怪我をさせてしまいます。場合によっては相手をを死なせてしまうこともあり、9500万円もの賠償を求めた判例もあります。(2013年 神戸地裁) 

気軽に利用できる自転車だからこそ注意がおろそかになってしまうのでしょう、2015年の自転車事故は9万件を超えました。損害賠償は怪我の治療費の他、慰謝料や「普通に働いていれば得られるはずだったお金」まで計算に入ります。たった一度の事故で数十年分の生活費を賠償する義務が生じるのですから、いかに重い責任を持っているかが分かります。 

ほけんりょうはおよそ3000円~4000円、ご自身に対する保険金は300万円、相手に対する賠償金は1~3億円が一般的ですが、それ以上のコースもあります。コースが上になるほどサービスが充実したり補償額が増えたりします。 

国民年金 

20歳を超えると誰もが国民年金に加入します。年金機構から郵送された通りに手続きをすると加入することができ、年金保険料については学生特例免除によって卒業まで支払う必要がありません。

近年世間を騒がせる年金問題ですが、老齢年金だけでなく障害者年金などを受けられるようにしっかりと収めることが望ましいです。示談交渉を行ってくれるのも魅力です。 

携帯電話の保険 

携帯電話の保険は月に数百円程度で入れます。修理代が安くなったり、紛失した時に新しいスマホが安く手に入ったりします。MVNOより従来のキャリア携帯会社の方が保証は手厚い傾向があります。

ただし携帯会社によってサポート内容は違うので、しっかり確認しておきましょう。 

その他の保険 

他には、ボランティア保険や海外旅行保険などもあります。ボランティア保険は、ボランティア活動の際に起きた事故の補償をするための保険で1回数百円で加入できます。

月々の支払いもありません。海外旅行保険は海外旅行や留学の時に使います。当然のことながら健康保険は日本国内でしか適用されないためいざという時に多額の治療費を請求されないよう短期旅行でも保険医は言っておくことが勧められます。ちなみに救急車の利用も多くの国では有料です。(3000円~5000円) 

このように、保険というのはいろいろな種類があり、どのようにリスクを評価するかによって入るかどうかが決まります。加入する判断基準を収入に合わせておけば無理なく継続でき、安心ですよ。

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