玄関ドアについている覗き穴(ドアスコープ)は室内から訪問者を確認出来るように出来ています。
レンズの作りとして通常は外から中を見ることはできません。
しかし、単眼鏡を使用することでレンズの効果を無効化し、外から室内を見ることが出来てしまいます。
一人暮らしの人が帰宅してドアを開ける前に自室内を確認するなど、防犯目的の使い方が紹介されていることも多いです。
しかし、これを悪用すると赤の他人がドアの外から室内を覗き見ることも可能です。
対策としてはドアスコープにカバーをかけるなどして、のぞき穴を使う時以外は物理的に蓋をしておくのが有効です。
初めからカバーが設置されている部屋もありますが、もしドアスコープがむき出しになっているのであれば、今すぐにカバーを設置することをおすすめします。
ドアスコープを外側から見る方法
ドアスコープと単眼鏡(リバースドアスコープ)の仕組み
ドアスコープのレンズは映像を拡大・広角にするように作用します。
光が屈折してドアの外が広角で見えるように調整されています。
これに、同じ構造・似たような構造のレンズを逆向きに重ねて設置すると、屈折が元に戻ってただのガラスを通して見たような状態になります。
これはメガネやコンタクトレンズでも同じです。
同じレンズを逆向きに重ねると、光の屈折が元に戻ります。
もし、自分の部屋を外から覗きたい場合は、自分の部屋についてるドアスコープと同じサイズ・規格のものを用意して逆向きに使えば良いです。
ただ、倍率や広角度合いがズレていると見えませんので通常は単眼鏡を利用します。
単眼鏡であれば倍率調整とピント調整が出来るので、ドアスコープのレンズに合わせて見えるように調整できます。
単眼鏡で覗く方法・コツ
単眼鏡をドアスコープに対して真っ直ぐ当てることが重要です。
光の屈折がうまく相殺されるように(光がまっすぐ通るように)、ドアスコープと単眼鏡の軸を合わせます。
覗きながら角度調整をして、うまく見えるところで固定するという感じ。
何回かやれば慣れます。
あとは、2つのレンズの間に横から光が入り込まないようにしたほうが見えやすいと思います。
視野角は狭い
ドアスコープと単眼鏡の長さを合わせた分の細長い筒を通して見てることになるので、構造上でも視野角は狭くなります。
トイレットペーパーの芯やストローから覗いたら狭い範囲しか見えないというのと同じイメージです。
ですので、ドアスコープを外から覗き見るとしても、スコープの直線上にある一定の範囲しか見えません。
具体的にどれくらいかは伝えづらいので、以下の画像を参考にどうぞ。
気になる人は自分の部屋で試してみて下さい。
また、ビューアの真正面しか見通すことができず、上下左右に角度を変えて見ることはできません。
ドアスコープを外す方法もある
単純にドアスコープを外してしまえば、物理的に穴が空くので中を見ることができます。
ドアスコープはネジでとまっているだけですので、ドアスコープ本体をクルクル回せば外れます。
家の鍵を無くして入れない時に、鍵屋さんがドアスコープ穴から器具を入れて、中のカギを開けるときなんかにやる手法ですね。
これを悪用すれば空き巣になるのですが。
しかしこれは、ドアスコープを外したことが分かってしまいます。
ネジを外したら、部品がドアの内側と外側に分かれて外れるので、一旦ドアを開けないと元に戻せません。
こういった理由があるので、単純に覗き目的の場合にはドアスコープは外さないでしょう。
あくまでもドアを開ける目的の場合だけドアスコープ自体を外します。
参考:ドアスコープ(のぞき穴)の外側から室内を覗く方法|単眼鏡(リバースドアスコープ)の使い方
のぞき穴・ドアスコープの防犯方法
外側から見えないタイプのドアスコープ
ドアスコープ(ドアビューア)も種類があります。
ざっくり見た目が大きいもの(広角タイプ)と小さいもの(普通の)と2種類あります。
この明らかに大きい方(広角レンズタイプ)だと、単眼鏡とサイズが合わず外から見ることは出来ないと思います。
中には合うレンズもあるかもしれませんが、ちょっと試してないのでわかりません。
理屈としても、広角が大きい(光の屈折度合いが強い)ほど、その光を元のストレートに戻すのが難しいと思うので、たぶん見えにくいはずです。
たまたま自分の部屋が大きいタイプのドアスコープだったら、試してみてもいいかも。
自分で見ることも出来なかったら、誰かに覗かれる可能性もなくなります。
もし、住んでいる部屋が小型のドアビューアの場合は管理会社や大家さんに相談の上、広角タイプに交換するのも手です。
もしくは、以降の後付けできる対策を行ってください。
ドアスコープカバーで塞ぐ(おすすめ)
ドアスコープに蓋が出来るカバーを付けましょう。
除き穴を使う時だけスライドさせてスコープを見られるようにします。
これで十分、外からの覗きは防げます。
1番簡単だし、費用も安く済むのでおすすめ。
まぁ、もっと手抜きすればガムテープとかポストイットとか貼ってしまってもいいのですが、ちょっと見栄えが悪いですよね。
ポストイットは剥がれて落ちてしまう可能性もあります。
ドアスコープカメラ・モニター
ドアスコープに後付で設置できて、カメラ付きインターホンのように使える商品もあります。
インターホンがついていない部屋や、訪問者を録画したい場合には便利ですね。
あと、直接ドアスコープを覗くのはちょっと怖かったり抵抗がある人にもいいと思います。
ドアの外(玄関前)にカメラを設置
ドアに後付で設置できるカメラも市販されています。
単純にカメラがあることで心理的な障壁になり、犯行に及ぶことができなくなります。
動体検知の防犯ライトもありますが、玄関前は基本的に電灯がついていて明るい場所なのでライトはあまり有効ではありません。
ライトはあくまでも、庭や家の裏などの暗い場所でその効果を発揮します。
玄関に設置するならカメラの方がおすすめ。
ドアスコープの防犯対策まとめ
ちなみに肉眼で頑張っても、ドアスコープを通して外から中を見ることは出来ません。
映像レベルでなく、光の点くらいにしか見えないはず。
ただ、室内が明るいか暗いかは外からでもわかりますので、夜間に在宅かどうかは外から知られてしまいます。
変な訪問営業などに在宅を知られるのも嫌でしょうから、やはりドアスコープのカバーくらいは付けておくのをおすすめします。